私のカードを使ったのは家族!?クレジットカードの不正利用

電子マネーやカードでの支払いが主流になり、ポイントも貯まることから、愛用している方も多いのではないでしょうか?

しかし、便利な反面、しっかり管理をしないとトラブルにつながることも…。
今回は「クレジットカードの不正利用(特に家族による利用)」について、ファイナンシャルプランナーの鶴田さんにお話を伺いました。

鶴田さん、どうぞよろしくお願いいたします。

実は知り合いが、クレジットカードの不正利用をされてしまって…ちょっと不安なんです。

それはご心配でしたね。不正利用の被害は年々増加していて、実際に多くの方がトラブルに巻き込まれています。


たとえば、偽サイトにカード情報を入力してしまったり、紛失したと思ったカードが見つかった後に、不正な利用に気づいたというケースもあります。

※参考:一般社団法人日本クレジット協会「クレジットカード不正利用被害の発生状況」
https://www.j-credit.or.jp/information/statistics/download/toukei_03_g.pdf

こ、怖すぎます…!

本当に怖いですよね。

ただ、しっかり対策をとることで、リスクはグッと減らせます。一緒に学んでいきましょう!

🛡クレジットカードの不正利用対策その1

不正利用を防ぐには、どんな対策があるんですか?

最近「3Dセキュア」という言葉を耳にしたことはありませんか?

すりーでぃー…?

本人認証サービスで、不正利用を防止するセキュリティ機能のことです。

国際標準の本人認証方法で、先ほどおっしゃったショートメール…つまりワンタイムパスワードだったり、専用アプリで認証するなど、様々な認証方法があります。

ほとんどの国際ブランド(Visa、MasterCard、JCBなど)が取り入れているセキュリティとなっています。


今では「3Dセキュア2.0」として、より強化されたセキュリティになっています。

でも、それでも被害額は増えているってことは…防げないんですか?

そうなんです。

カード会社側も年々セキュリティを強化していますし、不正な動きがあれば決済を一時停止するなどの対応も取られています。


ただし、偽サイトなどにうっかりカード情報を入力してしまうと、自分の手でセキュリティを突破してしまうことになるんです。

不正利用をするグループもその手口が巧妙化しています。ですので昨今は不正利用されない対策よりも不正利用されたと早期に気付けるか、またはその後の対応が重要視されてきます。

今回は対策として3つのポイントを押さえておきましょう。

🛡不正利用対策!3つのポイント

⒈明細書の確認

届いた明細書は確認していますか?思わぬ場所で身に覚えのない金額が入っているかもしれません。早期に不正利用を発見するために重要な対策になります。

もし不正利用の疑いが強い明細があれば今一度照らし合わせ、クレジットカード窓口に相談しましょう。

⒉サイトに不審な点がないか確認する

例えばURLに注目してみましょう。

正しくは「amazon」なのに「a’n’azon」になっていませんか?

全く同じURLというものはありません。しかし似たアルファベットで誤魔化していることも。一手間かかりますが念のため確認しましょう。

特に身に覚えのないメールからサイトURLをクリックしたときは要注意!

もし購入してしまった後に不審な点があった場合は速やかにクレジットカード窓口に相談しましょう。

⒊クレジットカードで支払いをしたらメールで通知する設定にしておく

不正利用対策で特に有効な手段となっています。カード会社にもよりますが、メールやプッシュ通知で支払いの通知をする設定をしておくと不正利用に気づきやすくなります。

ありがとうございます!これでまた一つ安心材料が増えました!ちなみに、もし不正利用があった場合。カード会社にも補填ってあるんでしょうか?

もちろん補償される場合もありますが、それには条件があります。
カード会社が専用の部署で調査を行い、「不正利用」と判断されたときに限られるんです。
この判断基準はカード会社ごとに異なるので、注意が必要です。

特に注意したいのは、家族間でのカード利用です。
たとえご家族でも、名義が違うカードを使ってしまうと、補償の対象外になるケースがあります。

例えば、お子さんが親のカードを使ってしまった…というような場合ですね。

次で、もう少し詳しくご説明します!

🛡私のカード、勝手に使った!?不正利用対策その2

タイトルだけでドキドキしちゃいます😭

そうですよね!だかこそしっかり対策しましょう。

今回は、例を用いてご説明しますね!

A子さんのご家庭は3人家族です。
ご夫婦のA子さんとB男さん、そして長男のC雄くん。

クレジットカードは、B男さんが本会員として契約しており、A子さんはその家族カードを持っています。つまり、おふたりそれぞれがカードを1枚ずつ所持している状況です。

ところがある日、B男さんに見覚えのないクレジットカードの決済通知が届きます。


不審に思って確認してみると、なんとその時B男さんのスマートフォンを使っていたC雄くんが、アプリゲームの課金にカードを使ってしまっていたのです!

ひえっ…考えただけでも目眩がします…。でも、どうしてクレジットカードを使えてしまったんですか?

はい。実は、B男さんはスマートフォンにクレジットカード情報を登録していたんです。


そのため、C雄くんがスマートフォンを使った際に、簡単に決済できてしまったというわけですね。

なるほど…!
ということは、スマートフォンに限らず、カード情報をサイトなどに登録していると、誰でもそのまま購入できてしまうってことなんですね?

まさにその通りです!


頭を抱えたくなるようなトラブルですが、逆に言えば“対策のヒント”もここにあります。

スマートフォンを貸さないことが基本ではありますが、どうしても渡さなければならない状況もありますよね。


そんな時は、iPhoneやAndroidのスマートフォンにある「機能制限設定」を使えば、課金ができないようにすることが可能です。

未成年の利用なら、支払いは免除されたりするんですか…?

残念ながら、基本的にはクレジットカード契約者の責任となります。

クレジットカードの会員規約では、契約者以外の他人にカードを使わせないこと
そしてカード本体と暗証番号の管理責任が契約者にあると明記されています。

そのため、たとえ家族やお子さんの“無断利用”であっても、名義人に責任があり、請求を免れることは難しいのが現実です。

クレジットカードって、あくまで一時的に立て替えてくれているようなものですもんね…。

その通りです。
ただし、アプリゲーム会社やクレジットカード会社に、状況や経緯を丁寧に申し出ることで、交渉の余地があるケースもあります。

例えば、未成年が親権者の同意なく行った契約は、原則取り消し可能とされています。
ですが、必ずしも返金されるとは限らないため、やはり事前の対策が何より大切です。

はい…お金は命の次に大切って言いますし、うちの子にも、しっかりとお金の大切さを伝えていきたいです。

それはとても素晴らしい心がけですね!
子どものうちからお金について学ぶことは、本当に大切なことです。

お金は卑しいもの、ではなく、しっかりまずは仕組みや重要性を知って、正しく使っていきたいですよね!

コレカラ女子を運営する株式会社OHANAには、
クレジットカードアドバイザーの資格を持つスタッフも在籍しています。

「これって大丈夫?」「どう対策すればいい?」など、
日常のちょっとしたお悩みでも大歓迎です。

どうぞお気軽にご相談くださいね!